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理不尽な世界で憎しみを持ちつづけて

この世では
美しい人たちが余計に苦労することもある
生まれが戦争地帯で飢餓に苦しむ人もいる
けれど生まれが金持ちの奴もいる
地位に恵まれる奴もいる
結局相対性だけど
この世は理不尽だ
この世を嘆いていても
まともに聞いてくれる奴もいない
今ある現状だけが
彼らにとってはすべてなのだろう
きっと本当のところでは
いい人なんているわけがない
それなのに多くの奴らは
多数派にとってだけのボランティアに
賛美を示してしまう
それが自己満足だとしても
本当は少数派の犠牲があっても
彼らは今ある現状だけを
普遍の真理だと疑わない
彼らはいつもそうして
多数派の真理が裏返った時には
したたかに手のひらを返してきた
かつてした罪も忘れ
ささやかな希望を捨てて
愛のカケラを失ってはまた
新しい愛を探そうとしてきた
そんな奴らを知ると俺は
人間ってなんだろうと思う
自分にとっては大きな出来事を
相手は何もかも忘れる
裁かれるはずの罪を見逃す奴らが
正義を気どって生きている
自殺する人もいるのに
災害ではないからと知らんぷり
過去があって今があるはずなのに
多くの奴は今だけしか見ていない
そして理不尽に嘆く日々にまた
長年の怨みたちが悲鳴を上げる
かつて殴られた憎しみが
かつて蹴られた憎しみが
かつて物を奪われた憎しみが
かつて恥をかかされた憎しみが
かつて罵られた憎しみが
そんな憎しみすべてが
俺に呪いをかけていたんだ