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童貞賛美詩

世の中なんていうのは

結局のところ何かを奪おうとすればできるものだろうと思う

それが金であろうが人の心であろうが他の何かであろうとも

法律というのは割と適当なものだからこそ

その隙を突く奴なんてのはたくさんいる

その背景に神の存在を感じずに生きるならばなおさらそうしようとする

確かに倫理観なんてのは適当なものだ

生き物を殺してはいけないと言いつつも

知らず知らずのうちに殺し、食べている

そんな世界の中で、いったい自分に愛情を与えなかった人間たちに

俺はどれだけの偽善を行ってきたのだろう

あまりにも優しすぎた俺は

たくさんの欲望を、自分の正義観で、封じ込めていた

その感情を、自分のためだけに変えられるのなら

俺はいったいどれだけの幸せを手にしていたのだろう

過去の憎しみが、今も響き続けている中でも

なぜか俺は、自分の中の正義観に背くことができずにいる

だから俺は今も童貞でいるんだ

いったいこの世界でどれだけ俺よりいい人間がいるだろう?

汚れた男たちがあふれる世界で

どれだけ愛情に満ちた男がいるだろう?

詩・随筆