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「社会貢献」に対する大衆の誤解

 社会貢献と聞くと大衆は、単純に人間を助ける素晴らしい行為であると考えがちである。しかし、本当にそのような素晴らしい行為だろうか。表面的な素晴らしい行動の裏には打算性が隠蔽されていないだろうか。
 まず、彼らが社会貢献において使うカネというのは、他人から稼いだカネである。とすれば、そのために誰かの生活を圧迫していることにもなるわけであり、稼いだカネを自分あるいは組織をブランディングするために社会貢献という名目で投資していることになるわけである。
 例えば企業によるものであれば、グローバル企業としてビジネスを行うために、様々な国や地域と信頼関係を築いて協調するためという目的があると考えられるだろうし、個人によるものであれば、売名行為ないしはその後における自分の利益を考慮し、マーケティングとして行っているということが考えられるだろう。
 大衆は社会貢献におけるそうした事情を考慮せず、深く考えようともしない。しかし実際のところそれらは、決して彼らの想像しているほど素晴らしい行為ではないのである。他人から巻き上げたカネを使って、自分あるいは組織の今後のために投資しているだけのことなのである。