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疎外された労働をする低所得者が、好きな仕事をする高所得者を賞賛する滑稽な現象

 低所得者が、テレビに頻繁に出演したり様々なイベントへの露出があるような、好きな活動をしながら高所得の人達に関する話題を出し、低所得者同士で盛り上がっている。そして彼らは、偶然そのような人達に会ったりすると、歓喜の声をあげ、サインを求めたりする。

 彼らは、自らが低所得で疎外された労働をして細々と暮らしているということを全く理解していない。冷静に考えてみれば、やりたくもないことをやっても低所得の自分と、やりたいことをやって高所得の人とでは、明らかに待遇が違うのはわかるだろう。

 にも関わらず、それに気づけない、気づこうともしない。あの人達も頑張っているから自分も頑張ろう、という短絡的な発想をしている。あるいは、あの人達に元気づけられているから、そのお返しをしようなどとまで言い始め、積極的に彼らのビジネスに協力しようとまでする。

 置かれた立場の違いを全く無視し、表面的な行動だけで物事を判断している人間は全くもって恐ろしいものである。奴隷であることに慣れ親しみ、いつしか自らが奴隷であることさえも忘れてしまっているのだ。

論説・評論