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結論だけを話し、根拠を話さない人達について

 結論だけを話し、根拠を話さない人達がいる。例えば、「間違っている」「矛盾している」などと言いながら、どこが「間違っている」のか、「矛盾している」のかという根拠を提示しない人達である。
 彼らは相手が話したこと、あるいは書いたことに、腹が立ったあるいは納得がいかなかったため、反論はしたいと思っているが、具体的にどの部分に対して反論したらいいのかわからず、あるいは反論の余地が全くなく、途方に暮れているばかりの人達であるため、彼らが反論と称するものはおおよそ「対人論証」「多数論証」「論点のすり替え」などの「詭弁」ばかりになる。
 また特に悪質なのは、単にそうした「詭弁」を言うだけならともかく、言葉そのものではなく、意図的に言葉の裏を読むようにして、相手の発言を捏造しながら要約し、それに対して反論する場合である。相手に対して反論するのであれば、相手の発言をそのまま引用する必要があるのだが、言ってもいないことに対して事実無根の反論をする。そしてそれが全くの「詭弁」であることも認めない。
 しかも彼らは、相手を攻撃することによって自らの正当性を示そうとしているだけであるため、明らかな間違いを指摘されても、それを認めようとすることがない。反論が難しくなれば「詭弁」で逃げ、勝てなさそうであれば「和解」に持ち込もうとする。さらに責めようとすれば、挙げ句の果てが「自分は間違っていない」という全く意味のない宣言をして終了である。そのため、間違いを指摘したところで全く効果はなく、彼らと話したところで反論は意味を持ち得ず、単に主張を聞かされるだけになってしまうのである。