メニュー

結婚について

 恋人との関係性だけを考えるのであれば、結婚をせずとも同居して一緒に生活することも出来るのだから、結婚によって夫婦関係を公的に承認されたり、社会的に認知されたりする必要性はないわけである。にも関わらず、あえて結婚するというのは、世間体の問題が絡んでいたり、結婚したという事実によって自らが満足したり、あるいは結婚を口実として、恋人を無理に繋ぎとめようとする目的があるからであろう。結婚という事柄自体を目的にしているのであれば、恋人を愛しているというよりも、恋人との結婚によってもたらされる状況を愛していると言ってもいいようなものであるし、結婚によって恋人を拘束する目的であれば、それはもはや監禁と言ってもいいようなものである。

 また、子育てには結婚が必要だという人も多いが、それは思い込みでしかないし、そもそも子供が目的である時点で、もはや恋人の事は眼中になく、恋人を手段として使い、目的である子供を得ようとしているだけのことである。世間では相変わらず、結婚して子供を誕生させることがいかにも素晴らしいことであるかのように主張する人は少なくないが、当然のことながら、いくら好きな恋人との間に生まれた子供であれ、実際にはその子供というのは他人でしかない。その他人を育てるために多くの時間を費やし、恋人との親密な接触の時間を減らすことになるとすれば、もはやそれは浮気の一種と言ってもいいようなものである。もし子供がいなければ恋人と楽しい時間を過ごせないというのであれば、それ自体が問題である。

 その他にも、安定した生活を送るために、仕方なく結婚する人達もいるわけであるが、全くもって深刻である。確かに、カネがなければ普通に生きていくことすら出来ないわけであるが、働かなくても普通に生活を送ることが出来る程度のベーシック・インカムが実現するなど、生きていくためのカネには確実に困らないような状況がつくられなければ、逃げ場がなくなる。たとえ結婚によって金銭的な面では生活を保障されたとしても、性行為の強要や暴力・罵倒などが行われた場合にさえ、離婚後の生活に対する不安を考えれば、その状況から逃れられなくなるわけである。