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SNSについて‐SNSがもたらすストレス

「いいね」を押す・押される関係による不安・疲れ

友人がSNS上に投稿するたびに、「いいね」を押したり、コメントをしたりしなければ、人間関係に支障をきたすのではないかと不安になったり、自分の投稿に友人からの「いいね」がつかなければ、嫌われることを言ったのではないか、無視されているのではないかと不安になったりする人々がいる。あるいは、上司の投稿に「いいね」を押さなければ、会社での評価に響くのではないかと不安になる人々もおり、現に上司が自分の投稿に「いいね」を積極的に押すようにと部下に指示することもあるのだという。もはやSNSがプライベートの領域にはなく、「仕事」の一つになってしまうわけである。

「いいね」の数や生活の比較による劣等感・嫉妬心

SNSを利用する上で、自分が投稿をするだけで、他人の投稿を一切見ないという人は極めて少ないだろう。ほとんどの人は、程度の差はあれ、他人の投稿も見ることになる。そして、自分は「いいね」を全く押されないにも関わらず、他人が多くの人に「いいね」を押されているのを見たり、自分が退屈な生活をしているにも関わらず、他人が充実した楽しい生活をしている様子を投稿していたりすると、それを見ることによって劣等感や嫉妬心を抱くことになったりするわけである。

華やかな自分を演じることによる疲れ

注目してもらうために、現実の自分とは異なった華やかな自分を演じ、一度SNS上での自分のキャラクターが確立すると、それを覆すことは難しく、引くにも引けない状況になってしまう。そして、SNS上での自分と現実の自分との乖離によって自己嫌悪に陥ることになったりする。そうした状況に際して、裏アカウント(裏アカ)をつくり、アカウントごとに発信する内容を変えることによって、様々な内容を発信できるようにする人々もいる。しかし、結局は本アカ(元々のアカウント)での発信を続ける以上、面倒なことが増えるばかりで疲れ果ててしまうといったケースが多いのではないだろうか。

「すぐに返信しなければならない」という切迫感

特定の相手からの返信が来た際に、すぐに返信しなければ嫌われるのではないかといった切迫感を感じたり、あるいは、特定のグループ内におけるメッセージのやり取りがあった際に、すぐにそこの会話に参加しなければ仲間外れにされるのではないかといった切迫感を感じたりする人々がいる。嫌われたり、仲間外れにされたりしないために、常に親密な態度で馴れ合っていなければならなくなって、寝不足になってしまう人さえも少なくない。特に「既読」と書かれたりなど、相手が読んだことがわかってしまうSNSの場合に、そうした傾向が強くなりがちである。

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